Aromatherapy

-アロマテラピーについて- 

 アロマテラピーは植物の芳香成分を用いて心と身体のバランスを整え、人間がもともと持つ自然治癒力やエネルギーを高め調和を導く自然療法のことです。
 このような形で実践されるようになったのは20世紀からですが、人と植物(香り)の関係は遥か昔から歴史があります。

 古い文献では、紀元前3000年頃のメソポタミアで香料が神に捧げられてきました。古代エジプトではハーブを焚き、立ち昇る煙と香りが地上と天上をつなぐと考えており特別な力を感じていたようです。
 インドのアーユルヴェーダの紀元前2500年頃の最古の文献、中国の最古の薬物書にもハーブ(薬草)を用いた治療法や医療に関する情報が記されています。 
 乳香(フランキンセンス)などの香料は祭祀、美容、医療などに利用され、没薬(ミルラ)はミイラ作りに用いられてきました。2000年程前、イエス・キリストの誕生の際に星に導かれやってきた東方の三博士が持ってきた贈物としても捧げられました。  
 
 中世の医師であり占星術師・錬金術師として著名なパラケラススは、植物のことを”地上の星”と表現しています。植物が大地に生えているときは星の影響下にあり、人間によって摘み取られた瞬間に星の力が人間に影響を与えると考えられてきました。